ボンドグラフの基礎:6
単ポート素子:3
SE素子とSF素子
SE素子はエフォート源といいます。電気工学における電圧源を一般化したものであり、 同様に、SF素子はフロー源といい、電流源を一般化したものです。
- エフォート源は、ブロック図にあるようにフローと無関係に所定のエフォートを供給します。
- 通常はシステムにパワーを供給しますが、逆の場合にはパワーを吸収します。
- 所定のエフォートは外部信号により制御されることもあります。これを変数源素子といいます。
- エフォート源は、数学的には無限のフローを供給しうるはずですが、実際の素子には限界があります。例えば、電池に非常に小さい抵抗を接続すると、短絡状態になります。実際には負荷が増えるに従い、電圧が低下しますから、エフォート源と抵抗の直列結合で表現します。 また、フロー源と抵抗の並列結合によっても表現します。
- フロー源は、数学的には無限のフローを供給できるはずですが、これも実際の機器では、限界があります。電流源であれば、供給電圧の上限があります。エフォート源についても。フロー源についても作動範囲を心得て、シミュレーションしなければなりません。フロー源についても外部信号による制御が行われる変数源素子があります。
SE素子とSF素子の記号と特性式については、2:ボンドグラフの素子もご覧ください。